公開 2026.10.16更新 2026.10.16
Nigalo|ヒマラヤ山地に生育する小型竹
Daloの素材となるNigalo。ネパール極西部・ダルチュラの標高約2,000mの環境と、小型竹の特徴から、植物と山地の暮らしを見ます。

Daloの材料は、現地でNigaloと呼ばれる竹です。
産地は、ネパール最西端のダルチュラ。チベットとインドの国境に近い山岳地域です。
標高約2,000mの集落
職人たちが暮らす集落は、標高約2,000mの山地にあります。山肌に沿って段々畑と住居が点在し、私たちが訪れた10月には、家の周囲に牧草やとうもろこしが高く積まれていました。畑では豆類なども栽培されています。
この地域では稲作が難しく、穀物栽培と家畜飼育が暮らしの基盤です。

強い日差しと大きな寒暖差があり、住居には石や厚い土壁が用いられています。屋根の上では、穀物や唐辛子が乾燥されていました。
Daloの背景には、こうした山地の環境と暮らしがあります。
細く小型の竹
Drepanostachyum falcatum は、ヒマラヤ地域に分布する小型の竹です。
ネパール西部では標高約1,000〜2,000mに生育し、稈は細く、大型の竹ほど高く成長しません。短い地下茎から多数の稈が伸び、密な株を形成します。
私たちが山で確認したNigaloも、細く、比較的背丈の低い竹でした。この姿は生育環境によるものだけでなく、種そのものの特徴でもあります。
野生個体は栽培されたものより小型になる場合があり、ネパールの竹に関する研究では、動物による採食も要因の一つとして挙げられています。
山の暮らしとNigalo
Nigaloは籠材として利用されるほか、斜面や段々畑の周囲では、地下茎や根による土壌保持にも関わります。葉は家畜飼料としても活用されます。
竹細工、農耕、家畜飼育、斜面管理が、同じ植物を介してつながっています。

Daloに用いるNigaloは、さらに山の奥で採取されます。


